県境の峠を二つ、行ったり来たり(H23/5/14)

前日、金曜日に就寝したのは結局0時を越えていた。

本日、起床は4:40! 元気なオヤジである。

 

さて、本日の向う場所は、滋賀と三重の県境。滋賀からはR421で石榑(いしぐれ)峠を越え、帰りはR306で。

R421は凄まじく変容していた。石榑峠は、狭隘部の幅員の関係で、峠に大型車両を止めるコンクリートゲートがあることで有名だ。僕も20年前に通ったことがある。今回、そのゲートを改めて見に行こうかな、と思っていたら、なんと2008年の土砂災害で通行止めになったあと、2011年3月26日に石榑トンネルを含む石榑峠道路が開通したと、このツーリングから帰ってから知った。凄い立派な道路に生まれ変わっている。対面通行の二車線で、上り坂には登坂車線まであるし、勾配が緩やか。

写真は三重県側のトンネル出口と、旧道入り口。

トンネルを通り過ぎるとき、長いなあとは思っていたが、こんな地理関係になっていたんですね。峠に行く手前、大型車両が先導していたので、”この先通れないはずだが”と思っていた私が浦島太郎でした。

旧道に入ったものの、ほどなく通行止めのフェンスが。どうすることもできません。

在りし日の、コンクリートブロック。幅2mしかない。最も狭隘な区間の両端にそびえ立っている、無言でかなり厳格な門番。確か、平成元年の春休みにCB750FCで通過したような。かなり狭い道を上り下りした。滋賀県側は細いけど楽しいワインディんグ、しかし三重県側に抜けると林道のような道だった記憶がある。こんな道が、上のトンネルのような道になったんだから、すごい。

このコンクリートブロックのお陰?で、R421の石榑峠は酷道ファン(?)の間では全国的に有名らしい。車でこすった跡がたくさん付いているらしい。

越えてきた石榑峠を望む。いまや、トレーラー車両すら越えられる峠に生まれ変わった。コンクリートブロックで車両幅2m以上は締め出されていたのは昔話に。

移動の途中、面白い鉄道を見るため寄り道する。

この線路の幅、狭いです。762mm。いわゆるナローゲージという、昔の軽便鉄道の生き残りだ。三岐鉄道北勢線。元はといえば近鉄の路線だった。

細い線路が、頼りなげに続いている。

小さい電車。3両編成だが、短くて可愛い。これでも立派な第一種鉄道事業者です。

阿下喜駅付近を数枚。駅近くに軽便鉄道博物館やらループ線の施設が設けられている。中央は4線軌条となっているが、中の2本の線路は軽便鉄道本体とミニ鉄道ループ線の共用になっているという面白い作りをしている。

ここにはかつて近鉄時代走っていた電車が保存されていた。リベットが多用された旧型電車だ。ついつい床下の機器に目が行くのは職業病か?!抵抗体が見える。小さいですね。軽便鉄道は660V(ちなみに普通の電車は直流1500V)なので、抵抗も小さくて済む?この抵抗体は、起動時、モーターの逆起電力が小さいときに電源とモーターとの間に挿入するものであり、モーターの回転数が上がれば段階的に抜いていくものである。

記念に、終着駅の阿下喜駅を発車した軽便電車をバックにパチリ。撮り鉄の血が騒ぐ?!

R306で今度は三重から滋賀を目指す。急勾配で上る、この道はもともと二車線。新緑がすごく綺麗。峠のトンネル近くに駐車場があり、そこからハイカーがこの道をそぞろ歩いている。良い眺めだ。

ただ、この道路、ガス配管工事?をしているようで、ずっとこのような舗装路。走りにくくってたまらない。

写真を撮影していたら、行きのR421号で追い越していったドカティーグループが再び走り去っていった。

 

峠を過ぎても、とても気持の良い道がつづく。写真の通り、急勾配だ。アスファルトに走り屋のドリフト跡がいくつかあり。

向こうの山は杉の植林地だ。季節が季節なら、僕は耐えられないエリアだ。なんといっても花粉症の重症だから。

二箇所木々が切り取られているエリアがあるが、そこは切り取った杉の木を運びだすための設備?

 

R306の途中から舗装林道へ。

御池林道というらしい。僕が持っている平成9年の地図では一部ダートとなっているが、既に全線舗装済みだった。この林道、1000m級の山を越えるのでかなり険しい。杉の植林地を越えると、落石などがゴロゴロしているところも多かった。途中、御池川を渡る橋から見る眺めは最高で、川も透明すぎるほど透明。いいところだ。

山を降りて来たら、民家がかつて全て萱葺きだったと思しき集落が現れた。有名な白川郷のミニ版みたいな。こういう集落が湖東地区の山麓にあるんですね~。

 

東近江市のHPによれば、この木地師の里は次のようなものらしい。

~木地師とは、山の木を伐採し、ろくろを使って椀や盆、こけしなどをつくる人たちのことで、蛭谷や君ヶ畑が発祥の地と言われています。ろくろの技術は、今から1100年以上も昔、惟喬親王によって伝えられ、小椋谷の人々は木地を挽くことを生業とするようになり、木地師が栄えていきました。~

 

ほほう。調べてみたら、この親王はその時の政治力学により天皇に即位できなかった不遇の方のようで、こちらで過ごされたとか。ツーリングでゆっくりと移動していたら、いろいろ勉強になる。

 

さて、林道から県道34号を経由して県道229号へ。角井峠を過ぎて快調に下っていくと、川が・・・。

こういうの、”洗い越し”、というらしい。秘境通の方にとっては、林道でよく見るもの、くらいのものらしい。これは、帰宅して調べた結果分かったことだが。僕にとっては、興味大。増水時注意、って看板あったけど、増水してたら渡れへんやろこれ。

奥にも堰があるし~。

水は透明で、綺麗でした。もよおしたが、さすがにこの水をめがけてはできませんでしたね。

さて、地平に降りてきました。すると、鉄っぽい風景に出会いました。

待っていると、N700系と近江鉄道がオーバークロス。KH90とぴったり、フォトフレームにおさまりました。すごいタイミングだ。

 

それはそうと、近江鉄道は、黄色い電車だったはずだが・・・

これも帰宅して調べてみると、近江鉄道開業100周年を記念して、近江鉄道彦根工場で西武鉄道401系を徹底改造して誕生したイベント対応車両らしい。愛称は「あかね号」とか。

 

この撮影のあと、さあ帰ろうか、とエンジンを始動するも全くかからず。悪戦苦闘。今日は、工具を持参していない。よってプラグも抜けない。あかんなあ、そんな心構えでは、と自分を責めたところでエンジンがかかるわけでもない。普段、KHでこういうことになっても、しばらく時間が経ったらプラグが乾いてエンジンがかかるのだが、今日のこのときだけは、にっちもさっちも、うんともすんとも。4速にギアを入れて50mくらい走るも初爆の兆し無し。ふと付近をみると自動車修理屋さんが。しかし、旧車に乗りながら工具を貸してくださいと言うのも気恥ずかしい。しかし、背に腹は代えられない。

「あの~、すいません、プラグレンチ貸してもらえませんか~?」

と、自動車屋さんに頭をさげると、快く貸してもらえた。そしてプラグを外してみると案の定、ガソリンでべちゃべちゃ。これを吹いて、火花テストして装着。すると、キック一発でかかったじゃないですか!めでたしめでたし。

 

そして帰途についたのであった。

 

ツーリングの朝に給油。

16259.5kmで、6.9L。 前回16077.2kmで給油したので、走行距離は182.3kmとなる。182.3÷6.9=26.4km/L。さすがに神奈川~京都のロングランより街中走行が多かった今回は燃費が落ちている。

 

さて、ガソリンがなくなってきたので給油。

距離計は、16451.8km、ガソリンは7.55L入った。

前回給油時は、16259.5km。よって、燃費を計算すると、25.4KM/L。あんま、よくないですね~。普通のツーリングだから、もっと良くてもいいと思うが。

 

そしてしばし走り、守山でラーメン屋に。おなかが落ち着いて、さあキックすると、かかりません。また同じ。近くにはガソリンスタンドがあるので、二回目のプラグレンチ借用だ~。そしてあっけなく再始動。

 

そしてしばし走り、KH90に流用できそうなシートを持つバイクをリサーチするために、大津のレッドバロンに立ち寄る。カワサキの250TRが有力候補だったが、それはテールが跳ねすぎていてKH90には合わない。結局、成果なし。それにしてもCB750FとかZ750Fとかその手の絶版車がほとんどなく、唯一あったのはGPZ1100Fくらい。

 

さあ、帰ろうかとおもったら、またもやエンジンがかかりません。

レッドバロンに工具借りるのはどうかな~、なんて思いながらも、もうプラグレンチを借りることに心理的な抵抗がなくなってしまった(笑)ので、お願いする。すると、何やら怪訝そうな顔されたが、”KHですか~、プラグはBですね、工具は貸し出してないんですけど~”といいながら貸してくれた。それがKTCのフレキシブルラチェットコンビネーションレンチ。これ使い勝手無茶苦茶良い。先の2件はいずれもラチェットレンチを使っていたが、レッドバロンはこうきたか。 この工具、各サイズ欲しくてたまらなくなった。プロはいい工具使ってるな~。プラグ抜くのに、車載工具みたいなもの差し込んでドライバーの柄でグイッとまわしている自分は、情けないですね~。

 

さて、プラグを掃除して、再度同じようにエンジンがかかり、今度は休憩をとらずに一気に自宅まで帰ったのであった。

 

だが、何故そんな現象がおきるのか?ちょっと勉強が必要である。休憩毎にプラグを抜くのは、格好悪すぎだ。

 

 

プラグ交換

翌日、エンジンをかけようとしたら、また掛からない。いけません。そこで、プラグを交換してみた。現在ついていたプラグは、BR8ES。これを純正指定のB8HSに交換する。Rタイプは、電装部品へのノイズ対策のための抵抗が入っているということで、若干火花が弱くなるとか。何故、このタイプがついているのか不明。またHSではなくESが付いている理由も不明。ともかく77年式KH90の純正にしてみる。すると、いいじゃないですか。始動が超簡単になりました。プラグを代たらこんなに変わるとは。ちなみに、外したBR8ESの電極を見ると、1.25mmくらいのギャップがある。適正ギャップは1.1mmなので大きすぎ。だから始動性が悪かったのか?

 

原形へ

リアのステーを取り付けてみた。ヤフオク調達物。

これがつくだけで、なんとなくリア周りがしっくりと収まったような感じがする。サスと共締めのナットは異種。ここは12mmの袋ナットがつくのだが・・・

ここガレージの前だが、側溝の蓋にわずかながらの隙間があいている。ここにナットが転がって落ちてしまったのだ。実は、これが初めてではない。いろいろ落とした。そこでガムテープを貼り付けて対策していたが、劣化していたので剥がした矢先。ここ恒久的な対策をしないと、いろんな部品が転がって落ちてしまう・・・。

 

 

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コメント: 2
  • #1

    らくだ (月曜日, 12 9月 2016 18:54)

    うちの2台のKHも指定プラグがちがいます。
    ヘッドの厚みに違いがありました。

  • #2

    まつ (土曜日, 17 9月 2016 15:35)

    らくださん
    そうでしたか‼️(*^^*)