写真は、万葉線株式会社とう名前の路線を走るLRT。
元は加能越鉄道という私鉄だったのだが、平成14年に第三セクターとして再出発した路面電車である。
この路線にはちょっとした歴史がある。
これは昔の路線図。
今の万葉線は路線でいうと、高岡と新富山を結ぶ富山地方鉄道射水線のうち、高岡~越ノ潟の区間を指す。
昭和41年に富山新港を開削するにあたり、越ノ潟と海老江の間でこの鉄道は分断されたのだ。昔、中学の地理で習った、富山新港である。
http://tsushima-keibendo.a.la9.jp/toyama/imizu.html
から引用させていただきました。
この地図は富山新港が出来た後のもの。越ノ潟と新港東口間が海で分断されているのが良くわかる。
もともとこの新港のところには放生津潟というとう淡水の湖沼があったようだ。その潟と海を分断していたところを開削し、潟を丸ごと新港にしてしまったということだ。そのため鉄道が二つに分断されたというもの。その西側が、今から乗る万葉線だ。
ちなみに、新港東口から新富山を結んでいた射水線は乗客が分断後に半減したため、遂に昭和55年に廃止されるに至った。万葉線は何とか持ちこたえてきたがやはり経営は厳しく、廃止が取りざたされたが第三セクターということで何とか持ちこたえた。
今は、北陸新幹線が開業し、高岡駅の1Fにこのような斬新なLRTが乗り入れている。
ここから45分間、小旅行だ。最初は高岡の街中を走っていたが、そのうち郊外に至り、途中からは路面電車っぽくない軌道を走る。
お客さんは数名~10名程度。15分ヘッドで走っているが、やはりこれでは収支はきつかろう。
終点、越ノ潟。
背後には、新港の入口をまたぐ大橋。
本日は富山で昼から仕事があり、どうせならということで早起きしてこんなところを経由しているわけだが、元は高岡に戻って富山に行くつもりにしていた。しかし、終点に到着すると、目の前には渡し船が。
近づいてみると、船頭が早く乗ってよと促す。
これは迷った。乗りたいが、乗ったところでこの先には鉄道はない。バスがあるかどうかも分からない。
船頭に、向こう側から富山までバスが出ているのだろうかと聞いてみたが、「あるけど本数少ないよ」という返事。これではなんとも心もとない。ネットで調べようとしたが、まあ、もしバスがなかったら引き返しても仕事には十分間に合うので、ここは一か八かということで。
乗り込みます。
運賃は?と聞くと、タダ!
もとはといえばつながっていたところだから、道路の代わりということだろう。富山県営渡船である。
数分間の船旅を終え、対岸に到着した。
それはいいのだが、駅前のバス停で富山駅行きのバスを探してみると・・・
ん・・・これは・・、越ノ潟に引き返す心の準備をしつつ、よく見てみると45分後に富山駅行のバスが11時31分にあるではないか!!
しかし、私は富山駅に13時待ち合わせということにしている。仕事なのでそれに遅れるわけにはいかない。越ノ潟に引き返したら、今ならまだ間に合う。さてどうするか。
バスの運行会社に電話で確認するのが手っ取り早い、ってことで掲載されていたところに電話をしたら、12時15分頃には富山駅に着くとのこと。
これで行程は決まりだ。
ということでさて40分あまり、このような閑散としたところでどうやって時間をつぶそうか。周囲にはコンビニどころか店そのものが無いし、喫茶店なんてあるはずのない佇まいだ。
港の近くをぶらついていると、こんな道が。
入口にバリケードがあり、自転車専用道路とされている。
この道幅、そしてこの先のゆるやかなカーブ
んん?これは廃線跡の匂いがする(笑)。で、この反対側に目を向けると、
ちょうど180度反対を向いたらこんな感じ。
建物と建物の間が、ちょうど自転車道と同じくらいの幅だ。
これはおそらく分断された後に廃線となってしまった富山地方鉄道射水線が通っていたところではないか?
でネットで調べてみると、ありました。射水線新港東口駅のありし姿が。
先ほどのサイトから引用しました。
この電車の後ろにある大きな建物が、まさに茶色で写っているものだ。やはりそうだったか!
こういう嗅覚が備わっている自分が少し恥ずかしくもある(笑)。
さて、件のバスであるが、射水線の廃線跡である自転車道とほぼ平行して走っていた。射水線の代替バスということなのだろう。新港東口からのお客は私一人だけ。これいつまで続くのだろうと、少し寂しい気持ちでいたが、富山の町が近づくにつれ高齢者が次々と乗車してくる。乗客の平均年齢は間違いなく65を超えているのではないだろうか。一人だけ20歳前後の女性がいたが・・・。超高齢バスである。
到着した富山駅は新幹線開業により大きく姿を変えていた。
実は、私が入社して実習で最初に配属されたのが富山なのだ。
当時の面影は全くない。
まあ、それはともかく、この富山駅が高架となったお蔭で、駅の南側に東西に設けられていた富山地方鉄道市内線のチンチン電車の駅がJR富山駅の下側に向きを南北に変えてして乗り入れることとなった。計画では、現在地上に残っている在来線も高架となった暁には、駅の北側に伸びている富山ライトレールと接続されて、富山駅の南北の交通の利便性が格段に向上する予定だ。
富山県は人口減少下において、コンパクトシティー化を目指して各施策を講じており、JRで廃止対象にあった富山港線を富山ライトレールとしてLRT化し復活させた。更にそれが元々の富山市内の路面電車と接続されることにより、街の中心部で人々がより一層暮らしやすくなるということだ。
実際、既に富山市内中心部の地価は上昇傾向にあるという。
さて、これで本日の前半は終わり。
昼からは、しっかり仕事をせねば・・・
そのためにはまずは腹ごしらえ。
富山駅マルシェ内にある、「白エビ亭」にて、白エビ天丼を頂く。
ここの白エビ、旨い!!!
仕事を終え、夕食も同じところ(笑)。
今度は、白エビ丼だ。2400円!
もう、超満足である。
出張にこういう楽しみを加えるのが、最近のマイブーム。
いい旅、違った、いい出張だった。
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Keva Fennelly (日曜日, 22 1月 2017 18:21)
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