3/3 レポート分
大学の後輩で、今は某自動車メーカーに努めているE君がフェイスブック経由でレポートを送ってくれていました。彼の写真とコメントをそのまま私が転載します。
私自身のコメントは、注記付のところ。
外見上は車体についていた方(左)がボロいように見える。
私~ このボルトもクロームメッキに出したいね。宇都宮さんなら1本300円くらいかな。
車体についていた方(左)はピストンが無い側にパッドをこじるため?の切欠きがある。パッドの赤帯はウェアインジケータか?Canonのレンズみたい。
私~ 部品入手物はCB450K6なのでCB500Tより古い。本田さん、切り欠けつくよう設変されたのでしょうね。パッドの赤帯はZも同じよ。この赤帯ついているパッドが当時ものの証で、結構高値つく。
車体についていた方(左)はパッド周辺部の面取りが残っている
私~500Tの前オーナーさんが、大事にされていたのでしょうね。
部品として手に入れた方(右)はパッドが固着して外れない
ピストン側のパッドの座金はずいぶん複雑な形状でピストンとの間にはプラスチック製のシム?が挟まれていた。断熱のため?そんなに耐熱性の高いプラスチックなのか?
私~それにしてもばばっちいね。車両の方のキャリパーは塗装が剥げていなかったら外さなかったかもね。結果としてバラして良かったかな? シムは鳴き防止だろうね。
ピストンと反対側のパッドの座金は普通。部品として手に入れた方はこちら側も固着していた。
私~ 頑張りましたね(^^)。何十年ぶりに外されたのでしょうかね。
部品として手に入れたブレーキ配管の金属チューブの先端シール部外側に裂け目が。よく見ると反対側の先端まで続いているのでシームレスではない管材が使われているらしい。ブレーキ部品なのにそんなものなのか?
ブレーキチューブとホースとの接合部のネジがすんなり入らない。どうも構造上の問題と思われるがこの部分のネジの先端側がだんだん開いてくる=直径が拡がるらしい。別途説明します。
なんとかかんとか仮組みして圧をかけてピストンを押し出す。マスターとレバーは鷹GT用の予備。チューブが完全に閉塞していたりで半日がかり。
私~ RC30タイプの無段階調整レバーがクール。
チューブも閉塞してましたか!それは大変なご苦労を。半日、相当な手間をかけてさせてしまいましたね。ありがとうございます。でもチューブが閉塞するって、相当やね。
固着していた方はその瞬間「パキッ」と鳴って動き出した。パッドの裏からは砂?文字通りの掘り出し物?
私~ その瞬間、ニヤリとした表情が目に浮かびます^^
車体についていた方のシリンダー中央部におヘソのような溶接痕。
私~ これ何かなとは思ってたんだ~。溶接痕とはね。何でこんなことしたのかな?一度固着したのかな?あるいはブレーキホース直付けしようと思ったのかな。
車体についていた方のシリンダー内側にはイビツな穴が。一度貫通させて溶接で埋め戻したということらしい。そう思って見ると外側側面には万力で掴んだような痕も。シリンダーの周辺部は通常ではありえない傷や変形。
私~ 40年も経つと、傷も増えるか^^(私も同じ)。
ピストンはどっちも腐食がヒドい。
このピストン、単純なコップ形状ではなく内蓋がカシメられている。微妙にカシメ形状が異なる。
私~ こりゃひどい腐食。
部品として手に入れた方のピストンは腐食が特にヒドい。
私~ こりゃ、ダメかもしれんね。丁度オイルシールと摺動するところあたりかな。そうでなければペーパーで研磨して再利用やね(W3でもそうした)。そうでなければ、ん~、出来る限り段差ができないように研磨して(でも削り過ぎず)とりあえず組んでみてオイルがにじんでこなければ良しとしましょう。最後の手段は、東洋硬化に高強度クロームメッキに出しますか。装飾クロームなら宇都宮機械製作所でこれくらいの寸法であれば一個500円くらいだろうけど、寸法をシビアに合わせてもらうなら東洋硬化かな。
その後、ピストンの向きを逆にすれば錆部が摺動部から外れるのでどうだろうかという相談があり、大丈夫だろうとやりとりしました。ブレーキ周りだけに慎重にする必要がありますが。ちなみに、ここのピストンオイルシールはCB750K0と共通部品です!
で、調べてみると、CB750Kのリプロ品でキャリパーピストンが4274円で販売されていた。部品番号は異なるが、500Tにも流用可能かな?
詳しい方に聞いてみると、この部品は、CB350F・400F・500F・500T・550F・550F2・550Kまでが共通で、純正部品が4年前はまだ出たとのこと。そして、それをもとにWEBで調べてみると、リプロが発売されていることが分かった。何と!それなら話が早い。この詳しい方はブログ友達。まだ会ったこともないのだが、メールしたら教えてくださった。こういうルートって旧車ノリには大事ですね。
3/18 レポート分
これは部品の方です 元の鋳肌とか風合いが大事かと思って地肌に傷を付けないようにちょっとずつ落としてましたが先が見えないのでもういいかと。
私~
了解(^^)
来月車検取りにいきますので、部品お待ちしてます。
3/24レポート分
剥離剤→ディスクグラインダーでワイヤブラシ、ちまちま紙やすりなどで前面を剥離。
塗装ブース(りんご箱)
耐熱塗装、説明書きには20℃で1時間のあと150℃で1時間で乾燥(硬化)とある。先輩はガスコンロで、と言うが・・・アルミの温度を不用意に上げることには抵抗があるのでハイテクを駆使。アルミの温度を不用意に上げることには抵抗があるのでハイテクを駆使。
私~ おっと、これはすごい。これをするとは!
焼き上がり。こころなしか塗膜がひけたようにも見える。
ここはボルトの頭が着座する場所なのに機械加工がされてなく凸凹。こんなんで軸力の管理が出来ているのか?
で、その「腫れ」はパッドの中央部より下にズレているのだがその理由はさっぱり分からない。左:車両に付いていたものでアタリ部分の塗装がハガれている
パッドの裏面(座金)に蚊に刺されたときのような「腫れ」がある。 真ん中付近の黒ずみはキャリパとのアタリ。パッドが磨耗していく過程でディスクとキャリパの平行が保てない構造になっているゆえにこうなっているよう。ただピストンの側は前述のプラスチック製シムのため「腫れ」がピストンと直接当たることは無くその機能を果たせない。なぜ???
私の自宅にて(H25.4.13)
パッドの裏面と、周囲にパッドグリスを塗布しておく。鳴き防止だ。元々鳴いてはいなかったが、組みあげて鳴きだすと面倒だから。キャリパ本体との接触部は若干の偏りがあった。こういうものかな。
これパッドグリスって売ってたけど、ベースは二硫化モリブデングリスと思う。
ブレーキフルードを塗布したシールと新品のピストンを組み込む。ピストンは最初入れるときに抵抗があるが、少し押し込むとストンとはまり込んだ。こちら側にはシムが付いているが、パッドグリスを塗布しておこう。
作業完了。
しかし、滲んだフルードを落としたり、脱脂洗浄剤をスプレーしてウェスで拭くと写真のように、塗装が少し剥がれた。これは焼き付けが一部できていないのだろう。私もZ1のキャリパーOHの時に同じ経験をした。焼き付けされているようで、出来てない。まあ、未再生っぽいので良いと言えば良いが。何度も拭くとよろしくないだろう。塗装の艶も少し落ちてしまった。
さて、試走しブレーキに問題ないことを確認。鳴きもなし。
この写真みて、あれフロントフォークが綺麗になっていると思った方、大正解です。実は・・・。続きはこちら。
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えび (日曜日, 14 4月 2013 08:51)
塗装前の脱脂が甘かったんでしょうか?それとも温度が上がり切ってなかったのか?反対側はカイゼンします!
まつ (日曜日, 14 4月 2013 09:35)
多分、焼き付け不足かな⁇
見た目、良い感じにできてたように思ったけど。またいつかやり直せばイイわ(^^) 壊れたわけじゃないからね。