使用するレギュレートレクチファイヤ

これが約1年前に購入したゼファー用レギュレク。6本端子になっている。 単相全波整流用は、ジョルノクレア用やNX125用が該当するらしいが、三相交流用の方が安いのでそちらを流用することにした。

 

これは三相交流用レギュレクの内部配線図。6本端子のレギュレクの場合、電圧検知線がついているので、このタイプとなる。5本線の場合は、三相の黄色線と上図の茶線と黒線がレギュレクに接続されていて、赤線はレギュレク内部で電圧制御回路の+側で茶線とつながっている。バッテリーへの充電は茶線からメインスイッチを経由して行われる。

上図の赤線は常時加圧なのでカワサキ車の場合は白線がそれに相当する。

 

 

 

 

車体側の配線変更

KH90のノーマル配線。

接点保護のためかどうかわからないが、メインスイッチに接点が回路ごとに多数設けられている。

チャージコイル昼、夜、ランプコイルという3つのコイル出力線と負荷をそれぞれ接続するため、ややこしいメインスイッチになっている。これを単純化してしまおう。

 

三相永久磁石型レギュレートレクチファイヤを流用する。

上図のように接続することにより、メインスイッチ周りは相当簡単になる。

 

レギュレクのDC出力は、レギュレーターで整流されたDCがそのまま出てくるのだが、電圧検知線にて主回路の電圧値によりフィードバック制御し、実際には14.数ボルト以下の出力が取り出される。

この手のタイプのレギュレクは、DC最大出力電圧値にて整流器のプラスマイナスが短絡されることにより出力をゼロとしている。

出力ゼロの時は、整流器の損失分が熱として消費されるのでレギュレク本体が熱くなる。手で触れないくらい熱くなると、ダメ、のようだ。

 

今回用いたレギュレクは、ゼファー400のもの。適当にチョイスした。本当はバッテリーの充電電流値に応じたものにした方が良いんだろうけど。

 

さて、バッテリーは何を使ったかと言うと・・・

電解コンデンサー。つまり、バッテリーレスキット。さて、アイドリング時にウィンカー点滅するかな?

 

 

いよいよ現車試験

2012/6/22

今日は会社は年休。午後からフリーだ。

 

さて、点火タイミングを合わせ、キックするとエンジンは機嫌よく回った。しかし、ランプがつかないなあ。

バッテリーレスキットに並列に6Vバッテリーを接続し再始動。そしてDC出力電圧を測定してみたら、あれ?2V???エンジン止めると1.数ボルト。バイクからバッテリーを切り離すと5Vくらいはある。訳が分かりません。何でレギュレクにつなげるとそんなに電圧下がるのよ。

 

とりあえずエンジンを止め、今度はバッテリー充電器の出力をバイクのDC電源につないでみる。測定電圧は充電器出力と同じ。ランプ点いたし、ヒューズ飛ばない。ということはバイクの配線には問題はない。

  

 

ついでレギュレクのAC入力につないでみる。ランプ点かないし、充電器のヒューズ飛んだ!何で?

 

気が付いたら、写真がない!

次に6Vバッテリーを12Vバッテリーに変更してみる。

しかし、6Vバッテリーの時と同じで、バッテリー充電器のヒューズが飛んだ。充電器からの出力電流を測定すると7Aくらい。確かに大きい。でも、なぜここがそれだけ大きくなるのだろうか。

サイリスタがオンとなって、AC入力端子が短絡されているのかな。

 

 

最初に疑ったのが、このバッテリーレスキット。

順方向の抵抗を測定すると、0Ω。逆方向は∞。

コンデンサーの容量を測定すると、測定不可。レンジを超えている。このコンデンサーは一体何だろうか。

レギュレクからの出力を+-で短絡されてしまっては仕方がないじゃない!

とうことで、何もわからずとにかく分解してみたい衝動に。

これバッテリーレスキットの内部。

黒のシリコンで固められているが、ちょっとむしっていくと、なるほど、これは電気二重層キャパシタとかいうやつかな?

背がすごく低いやつが二つ、直列か並列かわからないけど接続されているみたい。普通の電解コンデンサーならこんなサイズではないし、横長サイズだ。

電気二重層キャパシタって、一個で容量が1F=100,000μF!くらいの凄い奴。こいつ、使うと突入電流が大きくなるのでは?

ということで、バッテリー充電器に接続してみたが、ヒューズは飛ばなかったので大丈夫だろう。

むしり取ったシリコンの隙間に、新たにシリコンを充填して納める。使用可能な状態だ。

 

いろいろ試してみる。

レギュレクのDC出力とマイナス端子に充電器出力を入れると、普通に電球は点いたしヒューズは飛ばない。そりゃそうか。

 

AC入力に充電器出力を入れて、その両端抵抗を測定すると、0Ωとなりすぐにヒューズが飛んだ。しかし、充電器をオフにすると抵抗は∞となった。電圧検知線とDC出力線は短絡しており、本来なら制圧されたDC出力が取り出されるので、回路構成上、AC入力端子間抵抗が0Ωになるはずないんだが。

 

良くわからないので、とりあえずコイルの出力電圧だけでも確認を。

アイドリング時、AC出力のみで12V30W電球を灯してみると、明るく点灯した。発生電圧はAC14~16Vくらいで乱高下している。一応、巻きなおしたチャージコイルとランプコイルの二つのコイルが、それなりに仕事をしているようだ。 

 

コイル巻替え作戦そのものは、成功と言えよう。 

 

 

レギュレートレクチファイヤのコネクタ配線は?

レギュレクが怪しい。

そこで、WEBで調べてみると、あら?ゼファー用の6本端子の位置が、私の理解と違っているんですけど・・・

また別のサイト。上段は上の写真と同じように記載されている。ということは、そもそも私が書いたレギュレクの結線図が全くの誤りということ?ちゃんと調べたハズなんだが、実は記憶違いだったということかな。そうだとしたら全くのおバカさんだ。

そうすると、私の間違った結線図で、今回のテスト結果がすべて説明できるということか?

 

考えてみたが、イマイチ良くわからない。

ただ、事実として私の配線ではレギュレクの本来の出力端子とアースが短絡されていたということ。その場合、AC入力に充電器を接続したら、短絡電流がながれてヒューズが飛ぶだろう。単純にそういうことかな。

 

とりあえず、明日あらためてレギュレクの配線を変更してテストしてみよう。

 

KH90 12V化 配線図訂正版

TEST 2012/6/23

朝早く起床し、近場の駐車場まで少し移動してテストを行う。

全てアイドリング時の測定電圧。

負荷はNランプのみの同一条件。

 

条件①

正しい配線を行ったときのDC出力値。

何でこんな値になるのかな~?

 

条件②

電圧検知線(黄色線)をレギュレクから抜いた場合は、

約19V。わずか1200rpmでこれだけの値が出ているのであれば万々歳だ。整流素子は生きていることが証明された。

ということは、電圧検知ラインが故障しているということか。

 

 

 

条件③

コイルからのAC入力電圧を測定する。

正しい配線の場合、わずかAC3V!

先ほどの条件①の時はこのACをDC化していたことになる。ちょっと値が変動しているけど。

 

条件④

電圧検知線をレギュレクから抜いた場合は、

約17V。上下数ボルト、変動している。

いずれにしても、電圧検知線を接続した場合におかしくなる。

電圧調整がわずか3V付近で行われているのだ。

これでは役に立たない。このレギュレク、全オーナーがごみとして放出したものなのか?

 

このままでは終われないので、別のレギュレク実働品でも入手してみようかなと。”実働品”を!

 

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コメント: 7
  • #1

    姫路の松居 (月曜日, 25 6月 2012 18:00)

    あの~電圧監視腺はキースイッチを通った線につながないと
    電気流れっぱなしになりますよ

    レギュの流用は本田の配線ついているやつ使うとわかりやすいですよ
    色で役割決まってますから、間違えにくいですよ

  • #2

    まつ (月曜日, 25 6月 2012 19:40)

    姫路の松居さん

    ありがとうございます。確かに元のつなぎではそうなってますが、イマイチ理由がわからなくて(^^)
    電圧監視線ですが、やはりそうなんですかね。バッテリーから電圧監視線を経由してアースに制御電流のみ流れちゃうということですね!


  • #3

    まつ (月曜日, 25 6月 2012 19:52)

    配線付きタイプがカワサキにもあったので、オクでゲットしました(^^)

    松居さんに何かとご指摘を頂いたお陰で、なんとか完成できそうです(^^)

  • #4

    姫路の松居 (月曜日, 25 6月 2012 22:54)

    カワサキですか、ホンダなら配線色解ってるんですけどね
    でもあてにしないでくださいね、とてもいい加減ですから

    私なりに電圧監視線はカットスイッチかなと思ってます。

  • #5

    まつ (火曜日, 26 6月 2012 08:57)

    KH90の場合、メインスイッチON時の接点が、昼用と夜用に分かれているため、電圧監視線を一箇所に接続して済むという簡単な作業にならないんですよ。だから少し配線を改造して、ライトスイッチはメインで切り替えるのではなくハンドルスイッチでコントロールできるようにせなあかんのかも。それでも良いんですが、他に良いアイデアがないか思案中です。

  • #6

    姫路の松居 (火曜日, 26 6月 2012 13:36)

    全波整流するとスイッチ周りは大改造が必要だと思いますよ
    全波整流してしまうと全部DCラインになります、レギュからの出力は一本です
    今はヘッドライトはACなのでスイッチでコイルを分けてるはず

    全波整流するとスイッチに行く配線はレギュに入るので無く成りますよ
    出力はバッテリーに行くしね、リレーは無くてもいいですが
    ヘッドライトに行く配線は別配線で持っていかないとだめだと思います
    どうせならスイッチ有るのだから手元スイッチに改造をお勧めします
    出来ればヘッドライトにリレーを入れて、キースイッチ経由でリレーに入れ
    手元スイッチに配線すれば良いかと、そうするとキーで切れます
    その場合手元スイッチ経由するので抵抗になります、ばかに出来ないですよ
    あとローハイに入れて出来るだけ明るくするとか、どこにリレー入れるかはお楽しみですね
    私の場合ヘッドライトケースにはバッテリーから直接電源とアースが来ています
    古いハーネスは信用できないです、Wなんてハーネス変えても配線してます
    無駄としりつつ、アーシングも!ただの心配性なだけです
    効果のほどはまったく判りませ~ん

    それと電圧監視線は私の場合バッテリーにリレー着けてそこからとってます
    と言えば聞こえはいいですが、ただの汎用電源のリレーです

  • #7

    まつ (火曜日, 26 6月 2012 22:11)

    松居さん

    ありがとうございます!
    アドバイスを参考に、ほぼ最終形と思しき配線図を作ってみました。どうでしょうかね。

    ヘッドライトスイッチの手元化やリレー化については、後からのお楽しみにとっておきますね(笑)。

12V 全波整流配線図のとりあえず完成?!

オクでゲットしたレギュレクは、5本足のもの。DC出力と電圧検知(監視線)が1本になっているタイプ。この出力兼電圧監視線は、カワサキ車の場合、茶色線、つまりメインスイッチON時に常時DC12V加圧されている配線に接続される。

 

さて、KH90の場合、上記配線図に示されているメインスイッチ6,8,9,10番は次のような配線。

位置 配線色 オリジナルでの機能
6番 赤色 ランプコイルから7番経由、夜位置でAC6V加圧。
8番 白色 チャージコイルから半波整流されたDC6V加圧。
9番 茶色 昼位置で8番と接続される電源線。
10番 赤白 夜位置で8番と接続される電源線。

 

機能説明。

 

メインスイッチの昼夜位置に関係なく、全負荷に加圧される電圧を監視するためには、単純に茶色線に出力兼電圧監視線を接続すれば良い。夜位置でも8番9番10番は同電位なので。しかし、出力線も兼ねているので、仮に茶色線に接続してしまったら、上の配線図では昼夜位置ともに、バッテリー充電電流以外の出力電流がヒューズを通過しなくなる。ならば、各負荷ライン毎にもヒューズを設ければ良い。

それでも良いのだが、ちょっと面倒。そこで、私は姫路の松居さんのアドバイスを参考に、茶色線にリレーをかませて、そのA接点を上図の位置に配置することにした。メインスイッチ昼位置で、リレーが励磁し、出力兼監視線がメイン+側に接続されることになる。メインスイッチを切ると、当然、レギュレクはバッテリーから遮断されることになる。

 

夜位置の場合でも9番が加圧されているので、昼位置と同じだ。

 

ちなみに、ヘッドライトはオリジナル状態ではランプコイルからメイン7番~6番によりAC加圧されて点灯するのだが、今回の改造でランプコイルはチャージコイルと直列接続されたうえで全波整流されているのでメイン7番の+側は端末処理している。そこで、6番からの赤色線を撤去(取り外し)し、夜位置で8番と接続される10番からの赤白線につなぎこむ。これにより夜位置でDC12Vの8番から10番を経由してヘッド、テールともに点灯することになる。

要は、すべての負荷をDC12Vで統一したのだ。

 

松居さんご指摘のヘッドライト配線だが、とりあえず上図配線でトライしてみて、リレー制御にするか、手元スイッチに直接バッテリーから電源供給するかなど、いろいろ検討してみたいと思う。

松居さん、いろいろとありがとうございます。アーシングなども検討対象ですね!