3台目の予備エンジン購入

どうもまたキックギヤがあやしくなってきた。なぜこんなにも早くキックギヤが欠けてしまうのか!

もうさんざん分解組み立てをしたのに飽きてしまったため、125ccのノーマルに戻してみようと思い立ち、早速ヤフオクで安値のエンジンを落とした。5500円也。

自宅に届いたエンジンは、それはもう土やら油粘性泥やらアルミ錆やらで、コテコテ。そこで文明の利器が登場するわけである。電動ドリルでワイヤブラシをつかみ、ぐりぐりと汚れをそぎ落としていく。

2009/6/26

写真では分かりにくいが、このエンジン相当汚れています。

全体的に土と脂が混じって固まったものがこびりついているし、シリンダーのフィンの間は白いアルミ錆びだらけ。下面にはコテコテの油と土の混生物らしき、ガム状の物質がびっしりとこびりついていた。

そこで、とりあえず文明の利器を借りる。

電気ドリルに真鍮のワイヤブラシを取り付け、ごりごり汚れを落としていく。

真鍮のワイヤブラシもいいけど、細いナイロンブラシもいいのよね~。特にフィンの間は、細いナイロンブラシが絶妙の仕事をしてくれます。どんどん埃がでるのがたまらなく気持ちよい(わしゃ変態か?)。だって、どんどん綺麗になっていくんですから。見てくださいこの光沢。やっぱ、最後の仕上げはドリルよりディスクサンダーより手仕事やね。

2009/6/27

こんな感じにきれいになりました。写真では分かりにくいです。数時間挌闘した後の晴れ?姿です。まだまだ、磨き足りないところもありますが、それは後日ということで。

このエンジン、ひょっとして当たりかも?

プラグ穴からのぞき、クランクを回すとバルブがにょきっつとお出ましになりましたが、当たり面がきれいなんです。すり合わせをした元エンジンと同じ感じ。圧縮も出ており、シュポシュポ言ってます。でも何年動いていないのか分からないエンジン。動かすのが楽しみ♪

ポイントカバーは黒塗装を剥離し、ペーパで磨き、バフ掛けしました。深い錆や傷が残っていますが、どうですこの仕上がり。鏡のようです。いい感じですね。

左 TL125改エンジン(先輩からもらったエンジンの修理後)

右 TL125ノーマルエンジン(ヤフオクで5500円)

 

こうやって並べると、右の方がきれいに見えなくもない。配線コネクターがぶち切られているので、直さないとな~♪ドライブギヤ周りのきれいさを元の写真と比較してください。

あ~~あ~、ショック!

エンジンを車体に載せようとしたが、加齢により腰が気になるので、ジャッキに乗せてよっこらせ、としたときエンジンが前回りをしてしまいました。幸いマット上だったので傷はつきませんでしたが、シリンダーヘッドのフィンが欠けてしまいました。うそ~。後日、瞬間接着剤でつけたろ。きれいにぱっくり折れているので、なんとかカムフラージュできるやろ、と楽観的。

ということでエンジンが車体に乗りました。ストロボでエンジンが光っているなあ。

 

左 ヤフオクゲットエンジンについていた12丁ドライブスプロケ

右 TL125改 についてた15丁ドライブスプロケ

15丁でも相当街乗りが厳しかったが、12丁だったらもっと低速寄りやな。8掛けや。60km/hでの巡行が48km/hになってしまう。こりゃいかんわ。ということで、右のスプロケに交換する。

ポイントを掃除しました。

当たり面に400番のペーパをオイル塗布の上挟み込み、しこしこ動かすと、ほらご覧のとおり。しっかり平面が出ています。このエンジン、手入れが行き届いていたのだろう。すぐに平面が出た。点火時期もそれほどずれていなかった。しっかりしたエンジンかも。

2009/07/09

 朝早起きしてカミさんと子供が起きる前に、ささっとバイクいじりの開始。

 今日は、積み替えたエンジンをかけるぞ~!

 瞬間接着剤というのはすごい。アロンアルファー耐衝撃タイプのものを塗り、数十秒待つと固定でき、翌日見てみたらカチカチに固定されていました。これなら大丈夫だ。割れ目が見えるが、さて、金属パテでも薄く練りこもうかな。いや、やめとこ。余計不細工になりそう。フィンの下側に補強アルミ板でも貼り付けておくかな。これまた接着剤で。

 

 さて、このエンジンから出ている配線のコネクターはぶち切られていたため、配線をしないとね。で、5本の配線ひとつひとつ導通をチェックする。抵抗値測定結果。黄色ーアース間 1.20Ω、桃色ーアース間 0.5Ω、白ーアース間 0.4Ω。ニュートラルランプの配線はどうもスイッチのところで接触が悪いのかアースに落ちていない。黒色・アース間は1.4Ωで良好なので、点火系は大丈夫。

 さあ、キャブにガソリンを、オイル差し改のガソリンタンクから供給し、キックを蹴る。あ~、キック軽い!前のエンジンの比ではない。気にせずどんどん蹴られる。これは精神的に良い。ギヤのこと気にしなくて良いから。

 だが、しかしあまり反応がない。ひょっとして、と思いプラグを外して蹴ったが、かなりご機嫌のスパーク振り。よしよし。プラグがぬれていたので乾かして、さらに蹴ること数回。ぷすっつ、おお燃えた燃えた。さらに蹴ること数回。ぷすっつ、ばばっつ、ばばばっつ・・・おおかかったかかった。合計20回くらい蹴ったくらいで、このエンジンはお目覚めしました。やはり状態の良いエンジンかも。エンジン音も静かで、マフラーからは白い煙とかあがらない。よっしゃ~。ってことでこのスタイルで近場を走る。アクセルを吹かすと、ちょっと中速~高速域が濃いかな?ばばっつ、っていう音がする。でも、しっかり加速するし、前のエンジンと同等以上に馬力もある。ただクラッチが切れ切っていないのかな、ケーブルでかなり引っ張ったハズだが、もう一度調整しよう。ヘッドライトは?よし元気に点いた。明るい。う~ん、大当たり。こんなバイクが近くを走ったら不気味ですよね。おかげで散歩中の犬がえらい吠えてきよった。

 さて、エンジンが調子よくまわったところで、すぐさまオイル交換しないと。

 ドレンを開けると、真っ黒でシャバシャバのオイルが勢いよく出てきました。金属フィルタにはキラキラ光るような金属粉は見当たらないし、特に澱のようなものもなく、きわめて綺麗。前のエンジンの方が汚れてたくらい。すっかり気分を良くした私は、ついでOリングを新品にしてあげました。買っておいてよかった♪しかも、10数年ものの熟成ウルトラGP10W-40をごくごくと飲ませてやりました。これ、このTL125をレストアしようと決意していた頃に買ったシロモノ。だから15年くらい前のオイル。開封前だから大丈夫だろうと勝手に思い込んで使うことにする。

TL125 125ccとなって改めて完成!

完成!
完成!

2009/11/8

 久しぶりにいじる。まずは、リアサスをノーマルに戻した。一応、ダンパが少しは回復したと思うので試してみる。

 黄色配線は予備配線とし、桃色と白色配線から12V電源をとることにした。配線図バージョンアップ。 ガソリンコックの動きが渋いので、再度OH。パッキンは手持ちがあったので使うことに。タンクはコンパウンドで軽く磨いておく。クリアーは吹きつけず、とりあえずそのままにしておく。

TL125改の自作配線図最終形
TL125 配線図(20091113).jpg
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 エンジンをキックする。2~3回で簡単に目覚めた。ヘッドライト、ウィンカー、ストップランプはきちんと動作している。よしよし。あれ、ニュートラルランプがついているじゃないか!抵抗値測定したときはダメだったが、加圧されて絶縁層が破壊されたかな?ただ、その後は付いたりつかなかったり。

 実は、自賠責が7月から切れたまま。近所のバイク店まで押して行き、11/8から2年間加入。そしてそこから、バイクにまたがり近所を走ると、う~ん、いい感じ。前のエンジンより良く走る気がする。エンジン音も良い。どこまでも走れそうだ。80km/hくらいは楽勝だ。出さなかったが100km/hも出そう。

 

 と、ここまでやっと来ました。実は、W3を購入するため、このバイクはオークションに出します。ここまでくれば、安心してどなたかに乗っていただけそうです。本当はこのTLも所有し続けたいのだが、置き場所がないのでやむを得ない。

 

 いろいろこのバイクには教えてもらった。10数年間も眠らせておいて、いろいろ手をかけて直し、一応普通に走れるようになるところまで持ってこれた。諦めてスクラップにする間際まで行ったのだから、我ながらよくやったなと。TL125は多くの愛好家がいるようなので、もしどなたかかわいがってくれる方がいたら、その方がよいだろう。

 

TL125のページ更新終了

 

引き渡し H21.12.12

H21/12/12、ヤフオク落札者様が来京し、無事引き取りを終えられました。岡山の方で、わざわざバンでお越しでした。大変丁寧な方で、近場でトライアルごっこをやろうと思っているとのことでした。きちんといつまでも動いたら良いのですが。この日はエンジンは朝2発目にはかかったし、大変調子が良いと宣伝しておきました。引き取られるTL125の写真を撮ろうかと思ったが、潔く諦める。バンが見えなくなるまでお見送りをした。帰宅途中、私の頭の中はすでにW3のほうに切り替わっておりました・・・。